スローイングもバッティングも2のチェックですかね。

第35回の今日は、「己を知る」  【引用資料;まるどのめ】

 

「敵を知り、己を知る」ことの重要性はだれもが知っている。戦いの場合には、自分よりはるかに強い相手と戦わなければよい。逃げるが勝ちということもある。しかし、草野球ではそうはいかない。大会などでは強力なチームと対戦することもある。

プロ野球のように同じチームと何回も対戦する場合には、相手チームの戦力分析をすることができるが、草野球ではほとんど初めてのチームと対戦するから敵戦力の分析はできない。であるならば、自分たちの戦力分析だけでもしておきべき。これは、チーム全体として「己を知る」ことももちろん、選手各自が「己を知る」こともふくまれる。

先日、テレビで「2軍」という番組を放送していた。プロ野球の2軍監督の苦悩と2軍選手の葛藤をまとめたものである。その2軍監督は、まず、選手各人の欠点を認識させることを育成の基本に置いていた。2軍といえども、社会人や学生野球のエースや4番打者として活躍してきた彼らのプライドを捨てさせ、己の欠点を悟らせるのは大変なことであろう。だが、プロ野球でも己の欠点んを知るところから上達が始まるのである。まして、欠点だらけの我々が自分の欠点を知らないで上達などありえようか。

草野球をやっている仲間に「あなたの欠点は何か」と問えば、「変化球が打てない」「スローイングが定まらない」「インコースに詰まる」「セットから投げるとコントロールが悪くなる」などといろいろこたえがかえってくるであろう。だが、なぜ変化球が打てないのか、スローイングが定まらないのかなどを分かっている人はほとんどいない。適切な指導者がいて助言してくれれば別だが、草野球では多くの場合、自分で答えをみつけることは極めて困難である。

商品が売れない理由を景気が悪いためときめつけているだけでは、売れるようにはならない。なぜ売れないのか徹底的に分析し、売るための工夫を凝らさねばならない。野球も同じだ。打席の田近方から始まって、タイミングの取り方、バットスイングの軌道修正などなど自分で工夫してみることは山のようにある。スローイングが悪いのなら、ボールの握り方、腕の振り方、球離れのタイミングなどなど、工夫すべき点は多い。

「己を知る」ことは、言いかえれば「己の欠点を知り、それを克服するために自ら工夫する」ということだ。

工夫の結果、欠点が克服できた時、それを「開眼」という。それを可能にするのが練試なのだ。

※HP内、【連載シリーズ①】もごらんください.