明日には、特別編として、プレッシャーがかかる場面での対処法を掲載予定!
第33回の今日は「ちょっとしたこと」 レギュラー・イレギュラー/試合に勝つ・負ける/打てる・打てない/捕れる・捕れない、すべてちょっとしたこと!

 野球の勝負も「ちょっとしたこと」で決まることが多い。狙ったコースにピタリと投げて打ち取るのも、ボール1個分真ん中寄りに入って打たれてしまうのもちょっとしたことなのだ。実力云々ではなく、球を離す時のちょっとしたタイミングのずれが命運を分けてしまう。投球をバットの芯で捉えるか、ずれてしまうかもちょっとしたことだし、芯で捉えても、打球がたまたま野手の正面をついてしまうか、ヒットになるかもちょっとした違いなのだ。グラブの先端をかすめるような打球を捕球できるか否かも、スタートがほんの一瞬早いか遅いかで決まってしまう。
 であるなら、「ちょっとしたこと」をキチンと出来るようにしなければならない。一つは精神的なプレッシャーをどう克服するかだ。プレッシャーに負けてしまうと、一瞬の判断を間違え、スタートが遅れたり、バットスウィングが遅れたり、球離れが狂い、結果として失敗してしまう。プレッシャーを楽しむことが出来るようになれば、プレッシャーを味方につけることが出来る。もう一つは自信だ。打てる、打ち取れる、捕れるといった自信があれば、判断ミスや動作の遅れは起きにくい。自信が鋭いバットスウィングをもたらし、力のある投球や安定した制球をもたらす。自信をもって球を追えば、捕れない球も捕れる場合がある。
 自信をつけるには、勿論練習を積み重ねること、そして経験を積むことだ。変化球を打てるようにしたいならば、変化球ばかり投げてもらい、体で覚える練習をするとよい。変化球だと分かっていれば、体が逃げない。そのうち、直球と変化球を混ぜられても、戸惑うことはなくなる。外野手なら、ノックを受けるとき、ヤマをかけてスタートするのもよい。どんな打球に対してどのようなスタートをきれば捕球できるのかを体で覚える。ヤマをかけても捕球できれば、次第にヤマをかけなくても素早くスタートをきれるようになる。
 

「ちょっとしたこと」をキチンとやれるようになることこそが重要なのである。

※HP内 【連載シリーズ①】とある野球理論もごらんください.