マナーが良いとか悪いとか、評価されたり問題視されたりするが、何を基準にいっているのだろうか?を考える連載シリーズです.

海外選手が日本のプロ野球界で揉めることがあるが、文化の違い、ルールとの兼ね合い、不文律、個人的感情、などなどいろいろな考え方ができます。

今回の連載はマナーを行動規範としてとらえ、いろいろな意見や事例を紹介していきます。

野球関係者みんなが、楽しくフェアプレーできたらいいですね!

 

【マナー編】 決して許されない「妨害プレイ」の正当化
高校野球のマナーとルールを学ぼう
(第4回)
高校野球ではありませんが、テレビ中継放送中の解説者が「今のは野手が上手に妨害プレイを誘いました…」と話していました。許されないと思います。
プレイの詳細は別にして「妨害」は互いにしてはいけない行為なのに、それを逆手にとって相手に妨害の罪を着せたとしたら許されないでしょう。本来のプレイをわざと邪魔したり、相手をだましたりすることは厳に慎まなければなりません。
投手の規則違反に関して用いられる「ボーク」という用語も、「欺く」という意味の言葉です。「正々堂々」を口にしながら、違反とは紙一重のプレイを上手に・細かく考えること自体が残念です。「どこまでが許されるのだろうか」と考えたり、「これをしないと勝てない!」などと発想したりする前に、規則の本質を確認しましょう。
【ルール編】 走者に打球が当たったら守備妨害になるのでは? (第83回選抜高等学校野球大会より)

1死走者、二・三塁の場面。守備側は内野を前進守備で固めています。ここで打者は三遊間にヒット性の当たり、三塁手と遊撃手が飛びつくが捕球できず、打球はスタートを切っていた二塁走者に触れファウルテリトリーに転がっていきました。その間に三塁走者、二塁走者ともに生還し打者も二塁に達しました。打球が触れた二塁走者は守備妨害でアウトにならないのですか?

走者がフェアボールに触れた場合は「守備妨害」によるアウトが宣告されるのが原則です。しかし、このケースでは三塁手・遊撃手に守備行為があった後のフェアボールで、他の野手もバックアップしていませんでした。
規則7・09(k)の(2)に、「一内野手(投手を除く)に触れないでその股間または側方を通過したフェアボールに、すぐその後方で触れても、この打球に対して、他のいずれの内野手も守備する機会がない場合には、審判員は走者が打球に触れたという理由でアウトを宣告してはならない。」と規定されています。この条文に従ってインプレイのまま進められたのです。なお「後方」とは、その内野手の「すぐ後方に限られる」ことと、野手の頭上を通過した場合も同様に扱われます。また、いずれの場合でも走者が打球に触れにいったり、故意に蹴ったりしたならば守備妨害が宣告されるのはもちろんです。

兵庫県高等学校野球連盟HPより