”相手にもしっかりとプレーをしてもらう” ことがフェアプレーですね!

4回目です.今回はインターフェアとユニフォームです.直接は関係ありませんが、前回の第3回からの都筑となります.

 

グランドでの試合を振り返り、高校野球の大切なマナーとルールを学びましょう。
あなたの「なぜ? どうして?」にわかりやすくお答えしていきます。
マナー編 練習時の服装
以前は練習でもユニフォームが一般的でした。最近の傾向として練習時ではズボンの部分はユニフォームでも、上着はTシャツなど様々なところが多いようです。もちろん試合では全員がユニフォームを着用しますが、何より全員が同じ格好をすることの意義を大切にしなければなりません。
個性の違う各々の選手が、服装をそろえることでチームの一員を自覚します。加えて校章や校名が付けられるのは母校の名誉を担うことです。そんなお互いが、試合をするとなれば着衣の乱れは許されません。身だしなみを整えることをマナーの要点としましょう。まずはふだんの練習から身につけるものを大切にし、生地が破れたり、袖口がぼろぼろにならないよう繕って愛用することを規則1・11(ユニフォーム規定)から読み取りたいものです。
さらに、課外の部活動の服装から、学校の服装についても正しい着用を考えてみましょう。仲間同士の力強い発信は、必ず人と人との信頼感を育みます。
新しいシーズン・インは、スポーツマンとして大切な「キャップ&ユニフォーム(制帽や制服)」の精神を確認することから始まるのです。


【ルール編】 セーフ判定の後にアウトに変わる(第92回高校野球選手権兵庫大会より)

1 死1 塁、ボールカウント2 ボール2 ストライク、次の投球を打者は空振り。1 塁走者は2 塁へ盗塁しセーフと判定されたのに、その直後に球審は攻守交代を告げました。2 死のはずなのに、どうして?
基本的には、前回でもご紹介した打者のインターフェアが原因です。実はこの時、空振りした打者が前のめりに本塁上へ姿勢を崩し捕手の2塁への送球を妨害したので、球審は野球規則6・06の(C)を適用し「インターフェアを宣告しました。前回のケースと異なるのは、打者がこのときすでに三振でアウトになっていることです。したがって、「すでにアウトになった打者の守備妨害」が適用されて、守備の対象である1塁走者もアウトになったのです。打者の三振と守備妨害でスリーアウト、攻守交代となりました。
規則7・09(e)に、「アウトになったばかりの打者または走者、あるいは得点したばかりの走者が、味方の走者に対する野手の次の行動を阻止するか、あるいは妨げた場合はその走者は味方のプレーヤーが相手の守備を妨害(インターフェア)したものとして、アウトを宣告される。」の規定があります。
「相手にもしっかりとプレイさせる」ができなかったために、好スタートで2塁に達した仲間のプレイも無駄にしてしまいました。二つのスポーツマンシップが失われたことになります。フェアプレイは時に目立ちませんが、アンフェアなプレイは嫌な印象で強く残るものです。限られた時間の中、相手・味方を超えて、本来のベースボールにさわやかな挑戦をしましょう。

【参考資料】

兵庫県高等学校野球連盟HP ”高校野球のルールとマナーを学ぼう”より