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スコアブックの付け方 と 
野球手帳アプリ を 「野球管理ツール」コーナーに格納しました.
 
☆スコアブックとは?

 スコアブックとは、野球だけではなく、バスケットボールやバレーボールなど多くの球技にて用いられている「試合の記録簿」です。この記録簿には得点過程や得点者、選手交代など試合中に起こる色々な出来事を記号や数値を使ってデータ化し、記録します。

 野球のスコアブックで記録する内容を大まかに分類しますと、

  • ストライクやボール、ファウルなどの『ボールカウント』
  • センター前ヒット・セカンドゴロ・送りバントなどの『打撃内容』
  • 進塁や盗塁、走塁死など『ランナーの動き』
  • 代打や代走、ピッチャー交代といった『選手交代』

などを記入していきます。

 スコアブックを記録することによって何になるのかといえば、「戦力分析」に役立ちます。戦力分析といっても敵チームのクセや傾向を見破るようなスパイ活動のことではなく(もちろん、それも有りです)、自チームの特徴や課題、長所・短所を見ることが可能になります。例えば、

  • A君は2ストライク状態での打率が極端に低い
  • B君は盗塁をたくさん成功しているが、無死での盗塁刺があるのが難点
  • C君は得点圏にランナーがいると打率が異常に高い
  • D君は前回の試合で先発をしたが、何球投げたか?打者への1球目はストライクが多いか?
  • E君はセカンドを守っている時は大丈夫なのにサードを守るとエラーを多発
  • うちのチームは残塁と空振りが多いな……

などなど。これらは記録したスコアブックの中からデータを拾い集めれば、出てくるデータです。試合経過を正確に記録しておけば、後々から色々なシチュエーションでの集計を取れますので、「今は欲しいデータが思い浮かばない」と思ってもとりあえずスコアブックを記入しておけば、後から役に立つことでしょう。さすがに1試合分のデータだけではあまり有効活用出来ませんが、何試合分も蓄積すると立派なデータベースになります。もちろん、これらを利用して「打率」「防御率」「盗塁成功率」など一般的な記録も算出できます。

 このようにスコアブックをつけるという作業は、試合をデータベース化することです。自身が直接参加していないプロ野球や高校野球を観戦しながら記録しても十分に楽しめます。


当サイトで用いているスコアブックの形式

色々な書式のスコアブック

 左図はスコアブックの一部分を抜粋したものです。図の上部に書かれている数字は「イニング数」を表しています。「1」と書いてある縦列が「1回(イニング目)」の攻撃内容を記入する箇所になります。赤く塗ってある部分が「1人の打者の1打席分」の記録を書くスペースです。このスペースのことを「スコアカード」と呼びます。ここでは説明をしやすくするために赤く塗っただけで、実際は色が塗ってありません。
 スコアカード上部の「横に細長い部分」に一球一球のボールカウントを記入し、残りの「正方形の部分」に打球の行方や走者の動きなどを記入していきます。
 スコアブックを製造しているメーカーによってスコアカードのデザインが異なりますが、本質はどれも同じです。当サイトでは、この形式のスコアブックのデザインを用いて、話をすすめていきます。


 

 上とは違うデザインパターンのスコアブックです。上との違いはボールカウントを記入するスペースの場所が異なる点です。


 

 これは1つ目の見本と似ていますが、中心部の形が菱形に書かれてます。この菱形を作る線は、実線より点線の場合が多いです。


 

 2番目の見本と3番目の見本を足したもの?です。

 他にもメーカーや時代によって色々なデザインパターンが存在します。自分自身が使いやすいようにアレンジした自作のスコアブックを使っている人も多くいます。


 
スコアカード

スコアカードを見る

左図はスコアカードを拡大したものです。ここでは説明しやすいようにカラフルに着色しています。

水色の部分(上部)
ストライクやボール、ファウルといった「ボールカウント」を記入します。
青色の部分(右下)
打者の打撃(ヒット・四死球・三振・ゴロ・フライなど)を書きます。
緑色の部分(右上)
一塁から二塁への進塁、または二塁でアウトになった要因を記入します。
黄色の部分(左上)
二塁から三塁への進塁、または三塁でアウトになった要因を記入します。
紫色の部分(左下)
三塁から本塁への進塁(得点)、または本塁でアウトになった要因を記入します。
赤色の部分(中心)
打撃の最終的な結果を記入します。結果は「アウト」「残塁」「得点」のいずれかです。
 
守備位置
スコアブックでは、野手のポジション(守備位置)を表すのに「1ケタの数字」を用います。野球中継やスポーツ新聞などでも使われています。
 
代表的な守備位置の表し方
ピッチャー 投手
キャッチャー 捕手
ファースト 一塁手
セカンド 二塁手
サード 三塁手
ショート 遊撃手
レフト 左翼手
センター 中堅手
ライト 右翼手

守備位置番号

 左図は野手の守備位置を示したグラウンドの図です。スコアブックを記入するにおいて「守備についている人(野手)が、何という名称のポジションを守っているのか?」を把握出来ていなければ困ります。「外野手のどちらがライト?レフト?」という状態では、さすがにスコアブックの記入は困難です。
 レフト/ライトはホームベース上に立った状態でグラウンド全体を見渡した時の表現になっています。左手に見える位置を守っている外野手がレフト、右手がライトです。キャッチャーや打者の視線から見たのと同じだと考えて下さい。「セカンドの左への打球」「右方向を狙ったバッティング」などの表現で使う「左/右」もこの視野での表現です。
 ところがややこしいもので、「右打者」「左打者」の左右はこの概念の反対になります(笑)。ピッチャーから見て、右側の打者席に入った打者が右打者です。まあ、こういったことは深く理屈で考えるよりも丸暗記して下さい。

 よくある質問で「定位置と全く違う場所で打球を捕った場合の考え方?」というのがあります。例えば「ライトがすごく極端な前進守備をし、セカンドの定位置あたりでゴロを捕ってファーストへ投げてアウトにした場合は、何ゴロ?」といった内容です。答えはライトゴロです。プレーは常に「捕球した場所」ではなく「捕球した野手」で判断して下さい。センターがフライを捕球すれば、グラウンド内のどこで捕球をしてもセンターフライです。

 守備位置(ポジション)の表記法は何種類も存在しますので、代表的なものを左に挙げました。スコアブックを付けるには最低限「数字」での表現を覚えて下さい。
 勘違いしやすい点は、算用数字で「1」と書けばピッチャーのことですが、漢数字で「一」と書くとファーストのことです。同じように「2、二」「3、三」もあります。ここは要注意です。